動脈硬化を最小限にするためには・・・
動脈硬化、心筋梗塞などの血管合併症のリスクは、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病などが併発すると何倍にも高まります。
例えば、上のグラフは血圧の値とヘモグロビンA1cの値により、心筋梗塞の発生率が何倍になるかを表したものになります。管理が不十分になると6倍にもなることがわかります。これに高コレステロール血症や喫煙が加わるとさらにリスクは跳ね上がります。
動脈硬化には加齢や遺伝的体質など避けられないものもありますが、それ以外に生活習慣の改善や薬剤によって軽減することができるリスクが多数あります。この部分への介入により血管の老化を抑制することができます。
動脈硬化をどう評価するのか?
高血圧は血圧の数値、高コレステロール血症はコレステロールの数値、糖尿病は血糖やヘモグロビンA1cの数値 などが治療目標となりますが、これらの治療の真の目的は動脈硬化の抑制に他なりません。
動脈硬化の直接評価は難しいですが、間接的な評価として血圧脈波(血管年齢)検査や頸動脈エコーによる血管検査があります。またレントゲンでの血管石灰化の有無、心エコーでの心筋肥大や弁石灰化なども参考となります。これらの検査を適宜組み合わせて現状の動脈硬化の評価を行います。