心筋壊死までいたっていない虚血性心疾患
狭心症は心臓を栄養している血管(冠動脈)の異常により、一過性の心筋虚血のため胸痛、胸部圧迫感が生じる疾患です。虚血性心疾患の一つです。冠動脈が閉塞し、心筋壊死が起こったものは心筋梗塞といいます。
狭心症は心筋梗塞の前段階でもあり、重篤化する前に治療を行うことが肝要です。
症状や心電図、また心臓CT、心臓カテーテル検査などで、冠動脈狭窄度合や性状、虚血を評価します。(心臓CT、心臓カテーテル検査は提携病院へ紹介させていただきます。)
薬物療法に加え適応であれば、心臓カテーテルによる血管内治療を考慮します。病変や病態によっては冠動脈バイパス術が適応のこともあります。(治療については心筋梗塞の項目も参照して下さい。)
やや特殊な病態に冠攣縮性狭心症というものもあります。比較的日本人に多いとされ、器質的病変がなくても血管が病的に収縮することで生じます。喫煙も関与しているとされます。この場合は禁煙に加え、攣縮予防の薬剤療法を行っていきます。